インデックス投資で重要なのは、下落相場でも積立を続けること。過去のデータからも、暴落時に購入を続けた人がリターンを得ています。下落期間に買うべき理由と心構えをわかりやすく解説します。
インデックス投資、「下がったときこそ買い時」って本当?
2020年3月、コロナショックで世界中の株式市場が大きく下落しました。
多くの投資家が「資産が半分になった」と嘆き、口座を開いては青ざめ、やがて積立を停止したり売却に走る人もいました。
しかし、その数ヶ月後、株式市場はV字回復。特にインデックス投資家たちは、下落時に買い増しした分も含めて大きなリターンを得ました。
投資において、感情は最大の敵。
今回は、そんな市場の下落局面でも「淡々と買い続ける強さ」がなぜ大切なのかを、初心者にもわかりやすく解説します。

インデックス投資とは「市場平均に乗る投資」
インデックス投資とは、TOPIXやS&P500などの株式市場全体の平均値に連動する投資信託やETFに投資する方法です。
個別株のように「どれが伸びるか」を予想する必要がなく、分散された投資先に自動的に投資できるのが特徴です。
つまり、経済が長期的に成長する限り、インデックスも右肩上がりに成長していきます。

下落時こそ「安く買えるチャンス」
投資の基本は「安く買って高く売る」。
市場が上昇しているときには高値づかみになりやすく、逆に下落しているときにはお得に買えることになります。
例:同じ3万円でも買える口数が変わる
月 | 株価 | 積立額 | 購入できる口数 |
---|---|---|---|
1月 | 10,000円 | 10,000円 | 1口 |
2月 | 8,000円 | 10,000円 | 1.25口 |
3月 | 6,000円 | 10,000円 | 1.66口 |
→ 株価が下がるほど、より多くの口数が買える!
この「安くたくさん買う」ことが、将来の回復局面でのリターンに大きな影響を与えます。
「暴落」は避けられない、むしろ定期的に来る
過去30年の主な暴落を見てみましょう:
- 2000年:ITバブル崩壊
- 2008年:リーマンショック
- 2020年:コロナショック
いずれも株価は短期間で30〜50%も下落しました。
でもその後、どうなったでしょう?
インデックスは、数年かけてすべての下落を回復し、それ以上の高値を更新しています。

感情に流されず「ルールで投資」する
人間は本能的に「損を避けたい」と感じる生き物です。
だから、評価額が減ると「売らなきゃ」と思ってしまいます。
頭では分かっているつもりでも、実際に行動が出来ないなんてことはよくあることです。
それを防ぐためには、仕組化(=自動積立)が大切です。
自動積立を設定すれば、感情を挟まず、ドルコスト平均法で買い続けられます。
その時の状況に関係なく、機会的に毎月設定したタイミングで買い付けを勝手にしてくれます。
自動積立のメリット
- 感情を排除できる
- 毎月一定額で購入 → 平均購入価格が安定
- 習慣化できて長く続けやすい
リーマンショックでシュミレーションしてみた!
ここで、実際のシミュレーション結果をもとにした一例をご紹介します。
もしあなたが、2000年から毎月3万円ずつS&P500に積み立てを続けていたとしましょう。
そのまま25年間、コツコツと積立をやめずに続けた場合、どうなったでしょうか?
✅ あのリーマンショックでは…
2008年〜2009年に起きたリーマンショック。
世界経済が大混乱に陥り、株価は短期間で大暴落しました。
このとき、2000年から毎月3万円ずつ積立投資をしていた人の評価額は、一時約269万円にまで減少。
元本に対して17%以上のマイナスです。
多くの人が「もう無理だ…」「やめたほうがいい」と感じたことでしょう。
ここで投資をやめてしまった人もたくさんいます。
しかし――
✅ それでもやめずに続けた人の未来は?
積立を止めずにそのまま継続していたとしたら、2025年4月現在、
評価額はなんと…
約1,848万円!
積立元本は912万円ですから、約2倍に資産が増えています。
リーマンショックの底から15年以上かけて、しっかりと資産が回復し、大きなリターンに変わったのです。
「怖い時こそ、未来の自分を信じる」
リーマンショックを経験した投資家が、のちにこんなことを語っていました。
「あのときは本当に不安だった。でも、“今が買い場かもしれない”と信じて続けた。それが今の資産につながってると思う。」
暴落相場を乗り越えたのは、特別な才能を持つ人ではありません。
やめずに続けた人だけが報われた。
ただそれだけのことなのです。
この実例は、これから投資を続けるすべての人にとって、大きなヒントになるはずです。
あなたも、未来の自分から「ありがとう」と言ってもらえるよう、今日もまた一歩、積立投資を続けてみませんか?
投資を続けるための心の持ちよう
下落局面は毎日チャートや評価額を見るのが辛いと思います。
そんなときは、以下のポイントを思い出しましょう。
いっそのことチャートや評価額を見るのを辞めてしまうというのも一つの手です。
- 「下落相場はセールだ」と考える
- 「積立は未来の自分への仕送り」と思う
- 「長期で見れば回復する」という信念を持つ
【まとめ】継続こそが最強の投資戦略
インデックス投資で成功する人は、特別な才能があるわけではありません。
ただ、やめなかった人だけが報われたのです。
市場の上げ下げに一喜一憂せず、今日もコツコツ積み立てを続けていきましょう!
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